焼き菓子のある夜

焼き菓子の匂いが好き。

クッキーやパウンドケーキが焼ける甘い香りがすると、
それだけで気持ちがゆるむ。

お腹が空いているわけじゃないのに、
なぜか安心する。

子どもの頃から好きだったけれど、
年齢を重ねてから、前より好きになった気がする。

仕事から帰ってきて疲れている日でも、
焼き菓子があるだけで少し気持ちに余裕が生まれる。

不思議だ。

特別なことがあったわけじゃない。

今日も仕事をして、
いつも通り一日が終わる。

それでも、
心が少し固くなっている日がある。

そんな時、
焼き菓子の香りは気持ちをゆるめてくれる。

若い頃は、
そんなことをあまり認められなかった。

疲れていても、
何かしていないと落ち着かない。

休むことにも理由が必要だった。

でも最近は違う。

少し気持ちが軽くなるもの。

少し機嫌が良くなるもの。

そういうものを、
ちゃんと大事にしたいと思うようになった。

焼き菓子は、そのひとつだ。

大きな楽しみじゃなくていい。

明日も頑張ろうと思えるくらいでいい。

そんな小さなものを、
前より大切にしている。

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この記事を書いた人

めい|凪の森

53歳の会社員。
今の仕事は好きではありません。

だからといって、
すぐに辞めるつもりもありません。

お金のこと。
働き方のこと。
人生の後半をどう過ごすのか。

考えごとは、なかなか減りません。
凪の森では、そんな考えごとを整理しています。

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