母が乳がんになったあと、術後の診察で私は主治医に家族のことを話した。
母も乳がん。そして、母の妹である叔母も乳がんだった。
その話を聞いた主治医は、母に遺伝子検査を勧めた。
検査の結果、遺伝性の変異は見つからなかった。
その話を聞いて、今度は私が主治医に相談した。
「私も遺伝子検査を受けたほうがいいでしょうか。」
私には、母方だけではなく、父方にも気になる家族歴があった。父の兄弟は全員がんを患っていたからだ。
さらに、娘がいること、そして孫は全員女の子であることも伝えた。
主治医はこう言った。
「それなら受けましょう。保険適用になります。ただ、それでも高額になります。」
私は答えた。
「先生が勧めるなら受けます。保険もおります。」
検査費用の自己負担は、62,300円だった。
採血を終えると、その血液は解析のためアメリカへ送られると説明を受けた。
私は一度も行ったことのない国なのに、自分の血液だけが海を渡っていく。
なんだか不思議な気分だった。
その血液が、どんな結果を運んでくるのか。このときの私は、まだ知らなかった。
遺伝子検査を検討している方や家族歴について悩む方へ
(この経験から伝えたいこと)
家族の病歴を聞いて「自分も検査を受けたほうがいいのだろうか」と悩む方は少なくありません。
- 主治医に家族歴を正直に伝える: 自身や血縁者のがんの罹患歴を医師に伝えることで、保険適用の判断や、受けるべき検査の必要性を一緒に検討してもらえます。一人で悩まずまずは相談してみましょう。
- 費用や検査の流れをあらかじめ確認する: 遺伝子検査は保険適用になっても高額になるケースがあるため、費用の自己負担額や、血液がどのように解析されるのか(国内外のどこに送られるかなど)を事前に確認しておくと、納得して検査に臨むことができます。

コメント