手術から約一か月。私は病理検査の結果を聞くため、病院へ向かった。
この一か月は、とても長く感じた。手術が終わっても、病理検査の結果が出るまでは、本当の意味で治療方針は決まらない。頭の中には、いつも検査結果のことがあった。
不安になるたびに、いろいろな乳がんの体験談を読んだ。しかし目に入るのは、重い症例ばかりだった。読むほどに、不安は大きくなっていった。
先生は病理検査の結果を、一つひとつ丁寧に説明してくれた。
結果はルミナルA。血管への浸潤はなく、再発率は5%以下だった。
「乳がん患者さんの約70%は、あなたと同じタイプですよ。」
そう説明を受けた。
続いて、私が一番気になっていた抗がん剤の話になった。
「抗がん剤を使うタイプのがんではありません。抗がん剤が効くタイプではないんです。」
その言葉を聞いた瞬間、本当に安心した。
手術では、がんの周囲を2〜3センチ切除していた。右脇に近い場所にできていたことで、傷は一か所で済んだという説明も受けた。
診察室を出ると、ようやく肩の力が抜けた。
私はすぐに夫へ電話をかけた。
「ホルモンタイプだったよ。」
「抗がん剤はなかったよ。」
それだけを伝えた。
その言葉を口にしたとき、ようやく心から安心することができた。
しかし、治療はまだ終わりではなかった。
その頃には仕事にも復帰し、以前と変わらない毎日を送っていた。
続いて説明されたのは、放射線治療だった。
乳房温存術のあとは、やはり平日に毎日病院へ通い、放射線治療を受けることになるという。
病院は職場から車で約一時間。
毎日通院しながら仕事を続けることを考えると、正直、苦痛でしかなかった。
このまま仕事を続けられるのだろうか。
その瞬間、「会社を辞めようか。」という言葉が頭をよぎった。
当時は休職制度についてほとんど知らなかった。
頭にあったのは、有給休暇で何とか補えないかということだけだった。
そんな私に、先生から一つの提案があった。
SAVIという放射線治療があるという。
SAVIは誰でも受けられる治療ではなく、年齢やがんの状態などの条件を満たした人が対象になると説明を受けた。さらに、当時は実施している病院もまだ少なかった。
私は、その対象になると言われた。
治療期間を考えれば、私にとってはSAVIが第一候補だった。有給休暇も、まだ残っていた。
それでも、症例がまだ少ない治療だと聞き、不安はあった。
詳しい説明は放射線科で受けることになった。
私は、そのまま放射線科へ向かった。
これが
病理検査の結果待ちや新しい治療の選択に悩む方へ(この経験から伝えたいこと)
手術後の病理検査の結果を聞くまでの数週間は、不安で心が休まらない最も過酷な時期の一つです。また、医師から新しい治療法を提案されても、すぐには判断できないのが普通です。
選択肢は主治医と納得いくまで相談する: SAVIなどの特殊な治療や、仕事と通院の両立について悩んだときは、その場で即答せず「一度持ち帰って考えます」と伝えて大丈夫です。ご自身の体と心の負担が少ない方法を、医療スタッフとじっくり相談して決めてくださいね。、SAVIという治療との最初の出会いだった。
「一人で抱え込まずに頼る」ことの重要性: 結果を聞くときは、できれば家族や信頼できる人に付き添ってもらうか、聞いた直後に共有できる相手を作っておくと心が軽くなります。

コメント